海上安全、商売繁盛、縁結びの神様として、遠方からも数多くの氏子が参集。神楽殿では古式ゆかしき鵜鳥神楽も奉納されます
旧暦4月8日(5月中旬)
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沿岸に初夏の訪れを告げる鵜鳥(うのとり)神社の例大祭は旧暦の4月8日(5月中旬)に行われます。縁結び、安産のほか海上安全、大漁の神として信仰を集めている神社だけに、当日は地元下閉伊地域はもちろんこと、北は八戸、南は釜石周辺の漁業関係者も参集。多くの人々が新緑まぶしい卯子酉山山頂にある本殿(奥宮)を詣で海上安全と豊漁を祈願します。

鵜鳥神社全景
鵜鳥神社の開山は大同2年(807年)。この地に伝承される義経北行伝説によると、蝦夷地を目指す途中の建久2年(1190年)、義経は鵜鳥神社で七日七夜、海上安全と武運長久を祈願しました。すると「汝の願いを聞きとどけよう」との神のお告げがあり、それに感謝した義経は卯子酉山の頂に鵜鳥大明神を寄進。翌年から4月8日を祭典としたとされています。
この例大祭の目玉は鎌倉時代に始った山伏神楽の形を受け継ぐ鵜鳥神楽(平成27年に国の重要無形民俗文化財に指定)の奉納です。境内の神楽殿を会場に「松迎(まつむかえ)」「山の神」「恵比寿舞」などの演目が午前11時頃から約2時間かけて披露されます。「山の神」の演舞が済むまではお酒は飲めないという習わしがあって、お神酒の振る舞いのあとで“中入り”となります。
境内では沿岸の祭事ごとに欠かせない豆腐田楽などを焼く屋台や露店なども並ぶほか、氏子たちによって神社謹製の草もちやオリジナルラベルのお神酒などが販売されます。遥拝殿(ようはいでん)脇にある社務所では、おでんやおにぎり・お酒などもいただくことができます。初夏の卯子酉山は、ウキウキとした祭り気分で包まれます
境内では沿岸の祭事ごとに欠かせない豆腐田楽などを焼く屋台や露店なども並ぶほか、氏子たちによって神社謹製の草もちやオリジナルラベルのお神酒などが販売されます。遥拝殿(ようはいでん)脇にある社務所では、おでんやおにぎり・お酒などもいただくことができます。初夏の卯子酉山は、ウキウキとした祭り気分で包まれます

山の神
鵜鳥神楽でも最も人気のある舞いで雄々しい動きが特徴。腰に太刀を携え、軽快な太鼓の音に誘われるかのように舞台に登場します。舞いの後半に観客に対し豊穣をもたらす米を下賜。最後は太刀を抜き、邪気をいましめた後、幕の中へと戻ります。演舞時間は約20分。